詩歌作品

【短歌12首】うろ — 杉本茜

    うろ    杉本茜 あなたに潜む異邦人を探りあて踊るよあなたを除け者にして paper moon, paper water 洗われて目が焼けるほどぴかぴかの指 犯罪を口にふくめば舌先がまろみや角を探ろうとする 針の筵 あなたはわた...
歌会記

都電歌会祭レポート&車内歌会記(2024年1月28日)

 2024年1月28日(日)、すこし曇った天気のなか、都電荒川線を貸し切って「都電歌会祭(とでんうたかいまつり)」を開催しました。  プログラムは以下のとおり。 車内歌会題詠「電車」(詠み込まなくてもOK)で事前に歌を募集。都...
詩歌作品

【短歌20首】アドベントカレンダー — 笠木拓

    アドベントカレンダー    笠木拓   枕辺のノートに岸と岸つなぐスパイラルあり朝につめたし うつしよの丘なるZOOへ秋晴れと呼ぶのもきっと最後の午後に 内腿はほのかに斑の淡いこと見せつつよぎりゆくきりんかな からっぽな湯殿のふち...

【ブックレビュー】『Dance with the invisibles』(睦月都)

夜のプールに脚をひたすやうに降りてゆく階段が地下劇場へと続く 長電話終へたる部屋の遠き無音 ネアンデルタールの洞窟に似しか 悲し、とふ言葉が今朝はうすあをき魚の骨格となりて漂ふ  現実と重なり合うようにして、半透明のまぼ...
歌会記

うたポル歌会記―青松輝、谷川由里子、温(2023年1月21日)

参加者 青松輝(あおまつあきら)@_vetechu 「第三滑走路」、合同歌集『いちばん有名な夜の想像にそなえて』(青松輝+瀬口真司)。「ベテランち」「雷獣」の名義でYouTubeでも活動。 谷川由里子(たにがわゆりこ)@YTanigawa1...
詩歌作品

【短歌25首】ひらめくのは — 相田奈緒

    ひらめくのは    相田奈緒   換気扇回ってる音  朝食の後の時間の体の具合 ユーモアがからからになる私にもユーモアのある生活があった おはじきのなかを流れている黄色  雪の匂いはしつこいくらい とんがりコーンを口に入れながら朝...
歌会記

うたポル歌会記―相田奈緒、工藤吹、温(2022年8月21日)

参加者 相田奈緒(あいだなお)@aidana_t 「短歌人会」所属。2016年より坂中真魚、睦月都とともに「神保町歌会」を運営。アイス好き。 工藤吹(くどうふき)@z_s_lz 2001年生まれ。『NOPE』をIMAXで観まし...
歌会記

うたポル歌会記―加賀田優子、鈴木ちはね、温(2022年6月1日)

参加者 加賀田優子(かがたゆうこ)@0ccak 1990年生まれ。「なんたる星」所属。 鈴木ちはね(すずきちはね)@suzuchiu 1990年早生まれ、東京都在住。三上春海と同人サークル「稀風社」を運営。歌集に『予言』(書肆...
詩歌作品

【短歌15首】些事 — 安田茜

些事安田茜 限界が背中のあたりまで来てるホログラムっぽい雷雨をみてる 依存先を提供しますそのかわりわたしの廃道になりなさい コンビニを出ればたばこが香るんだいつもふんわりいつもの夜に こわれてるこころのほうが向いているおしごとをしていま...
おしらせ

涌田悠第四歌集『川風の星』 抄

涌田悠第四歌集『川風の星』は2022年3月に上演された同名のダンス公演と共に制作されました。この度、うたとポルスカでの販売に合わせ、収録作から涌田さんに自選していただいた8首をご紹介します。 オンラインストアでの取扱いはこちら ...
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