2019/12/27(金)曇時々雨 3℃
強くて可愛いブーツを買う。
2019/12/28(土)曇 0℃
Facebookで入居者募集を出していた部屋に内見に行く。
約束の時間よりすこし早めに最寄り駅を降りて、20分ほど町を歩いてみる。それで、もうすっかり住む気になっていた。通り沿いにはカフェやお店がたくさんあるけど、一本入った道は静かで、目の前は教会、裏は公園。自分にとっての部屋探しは、この周辺環境の散策がいちばん大事な時間だった。町の空気が肌になじむかどうかのテスト。
出迎えてくれたのは中国人とセルビア人の女の子だった。ふたりとも感じのいい、親切な子で、お茶でもどうというのでありがたくいただく。3人でテーブルを囲みながらすこし雑談をし、契約をしたいと伝えると、すぐに大家に連絡してくれる。
この手の質問には飽き飽きしてるだろうなとも思いつつ、中国の子にワルシャワで美味しい中華料理店はないのかと聞いてみたら「持ってる」「え?」「ワルシャワでチャイニーズレストランを経営している」と返ってきて、そんな強い回答は期待してなかったので思わず笑ってしまった。
2019/12/30(月)薄曇り 5℃
約1ヶ月を過ごした部屋を出る。
二言、三言ことばを交わして、鍵を返却し、それから互いにすこし間があって、お別れのハグをする。「困ったらいつでも電話なさい。そして、またきっとお茶をしましょう」と言う。「必ず」と応えて、部屋を出る。寂しい、と強く思う。
契約が決まったフラットに引っ越すのが1月中旬で、その繋ぎに、もう一軒Airbnbで部屋を借りていた。そちらでは2週間ほど滞在する。 ワルシャワから電車で40分ほどの郊外の町。乗車時間で言うと中央線で東京から国分寺がだいたい同じ40分くらいだけど、印象としては那須塩原とか、軽井沢とか、それくらい離れたみたいな風景。
新しい家は一軒家で、70代の夫妻とその妹、犬、猫が住んでいる。 ホストのスワヴォミルさんが犬の散歩がてら町を案内してくれるというので、ついていく。 雪が降らなくなったこと、冬が、どんどん暖かくなっていることを聞く。
2019/12/31(火)晴 6℃
山本まともさんに誘ってもらって、夕方からSkypeで歌会に参加。日本時間では歌会始、ポーランド時間では歌会納め。年越しを挟む時差はくすぐったい。挨拶に「よいお年を」と「あけましておめでとう」が混ざる。
1/1(水) 晴 2℃
おせち pic.twitter.com/Ryz9RIfEyA
— 睦月都 (@xen_00) January 1, 2020
1/2(木) 晴 3℃
小さな町の可愛いカフェレストランで、たったいま絞られたばかりのレモンジュース、トマトの海、美しい畑をいただきました pic.twitter.com/8kdjoSm4Jt
— 睦月都 (@xen_00) January 2, 2020
1/3(金) 曇 1℃
朝、目が覚めてスマホを手に取ると、#WWIIIや#Iranがトレンドトップの世界になっていた。重い頭を枕に乗せたまま、ニュースを追う。
今日は夕飯をしっかり作ろうと思って、食料品店で買い出し。駅前の店舗が今日から開いていた。
とりももは1キロ200円ちょっとくらいだった。グラムじゃなくてキロ。ビールは80円くらい。安いところで安いのを買うとより安い。缶は500ml一択で、250とか350とかそういうふぬけたサイズは存在しない。
夜。ジンジャーチキンを煮る火のそばで料理に使った白ワインを飲みつつぼうっとしていると、ホストのイレナさんがそそっと近づいてきて、はにかみながら「白ワインちょっともらってもいい?」と聞いてくる。30分は火のそばを離れられず暇だったので、一緒に飲もうと言って引き入れる。
1/4(土) 晴 5℃
いまさら「フルハウス」にはまって観ていたら、3話目に突入したところで母から「お誕生日おめでとう」のLINEが届く。こちらの時間でちょうど0時だった。29歳。
私は誕生日が大好きで毎年ちゃんとお祝いをするのだけど、何かを計画したり、そのとおり動くのはとても苦手なので、たいていはちょっと良い服を来て無目的に街に出てお散歩をして、役にたたない美しいものを買ったりする。自分への誕生日プレゼントは役にたたないほど美しいけれど、今年は、役にたつけど美しいものを買った。
ふらふらしていたらかっこいい基地みたいな建物を見つけて、入ったら、前に調べたら気になっていたオイスターバーがあった。偶然でうれしい。
ワルシャワ周辺のオイスターバー調べていちばん最初に出てきたお店なんだけどキービジュアルが良すぎて笑ってしまった 亡霊みたいな蛸と魚 メニューもめちゃ可愛いhttps://t.co/x2mC3sVAjU pic.twitter.com/5nAZW2PqLz
— 睦月都 (@xen_00) December 21, 2019
誕生日、夢野久作と同じ日。
◆日記中に登場する現地の方々の人名は全て仮名です